『おもてなし』という言葉があります。
『持て成す』という意味に丁寧語である
『御』を付けた言葉で、日本らしい奥ゆかしい言葉だと思います。
人を自分の場所に迎え入れる時に使われる言葉でありますが、
『持て成す』というのは
『モノをもって成し遂げる』という意味を持ちます。
人を迎え入れる際に、掃除をし、料理を用意し、香りに気を使い、装いを正します。
実際お客さんが訪れた際には、その人に良い時間を過ごしてもらうために美味しいお茶を入れ、丁寧な対応をし、お客さんの望みを感じ取り、その時間を有意義なものにしようとします。
この一連の全てが
『モノ』に当てはまる部分です。
環境や対応でお客さんが良い時間を過ごす手助けをし、それを成し遂げる。
これこそ
『持て成す』という言葉の意味なのです。
ですがこの言葉にはもう一つ、
『表裏なし』という意味を持っていることをご存知ですか?
表がないなら裏もない。
この持て成しには裏に含む物事は一切ありません、という意味でもあります。
つまり、何か心にやましい事を含み持ち、人を持て成す人は
『おもてなし』ではないという意味ですね。
こう考えると日本語というのは本当に奥深いものです。
一つの言葉のように見えて2つも3つも意味を持ちます。
何も今回の
『おもてなし』に限らず、日本にはそんな言葉が多いですね。
和歌の時代から言葉が好きな日本人ならではの言葉だと思います。
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